東京オリンピックのロゴについて重大な事をお忘れではないだろうか
今更だがデザイナー視点で語る。
ロゴのパクリ疑惑とか、正味どうでもいい。音楽と同じでデザインも絶対に基礎となるものがあり、被る部分もあるからだ。
音楽で言うなら【コード進行が同じ】とか【サビのコードが同じ】という理由で、パクリだのなんだの言われたら、今存在しているアーティストの9割は絶滅してしまうだろう。それと同じレベルの話だと思う。
でも世論を聞くと【パクリ】の問題よりも【ロゴがダサい】とか言う声が大きい、これはパクられたとされる側のデザイナーには可哀想だと思うよ。
つまりは、ぱくられ側のロゴも【ダサい】という風評被害を受けるわけだ。(まあこれで炎上したから売名行為的には成功しているからええんかな)
デザインにも流行があるわけだが、今回のロゴでは、フラットデザインで作られている。WEBでは2013年くらいから流行りだした。現在でも数多くの媒体やWEBで使われている。
次に来るデザインのトレンドではgoogleが推奨するマテリアルデザインなわけだが、こちらも基本的な所はフラットデザインの要素を継いでいる。
主観的に見ても、【ダサい】とかそこまで言われる程ひどい出来ではないのである。では何故ここまで叩かれているのか?
それは心理学でいう【同調性バイアス】のせいであろう。
パクリ疑惑を祭り上げ、ほぼ全てのメディア一眼となって叩く風潮。
要は流されやすい人間の多いこと。ネットが普及して個人の意思が表に出やすくなった現代でも、昔から変わらない。
自らの目で見、自らの耳で聞き、自らの頭で考えよ。
非公式で作られるオリンピックのロゴ
本題から逸れたが、オリンピックのロゴで大事なのは何か?
それはそのロゴの主旨だよ。
多くの人は【日本】【和】【東京】って考えて、非公式、個人で色々作ってWEB上で公開しているけど、違う。
では、色々なオリンピックのロゴのパターンを見てみよう。
この方向がいいなー pic.twitter.com/IwGE87GMx0
— 【4000人!】キンコン西野 (@nishinoakihiro) 2015, 9月 3
上記で挙げた例は一例だが、殆どのものに菊の花や、和柄、和風の彩色など和物等が取り入れられている。
デザイン的には凄く考えられて、素晴らしいクオリティのものもあるが、主題から逸れている気がしてならない。みんな日本が好きなのか【この国が】【日本が】【俺が俺が】という感じになっている。
メインはオリンピック
そうメインはオリンピックなのである。
そしてオリンピックといえば何か?
世界的なスポーツの祭典だ。
【日本で行われる】という事を意識しすぎて、スポーツの要素が薄れてしまっているのだ。というかもはやオリンピックロゴにスポーツ要素は無い。
そこで重大な事を忘れている。
世界的にも人気があり、スポーツ的要素も兼ねている存在、そして日本が発祥のもの。
そう・・・忍者だ・・・
というのも冗談ではない。
過去のオリンピック画像を見てもらいたい、その半分ほどは【人間】の要素が入っている。
人が存在し人種・言語・貧困関係なく、スポーツで競い合う。
忍者であればロゴに【和】要素と【スポーツ】要素、【人間】要素を取り入れられる。
そして寿司や天ぷら、富士山、侍と並んで認知度が高く、殆どの国で高い人気を持っているのが忍者だ。
という訳で、この記事見たデザイナーは忍者取り入れて早速作ってみようか。